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SE的な発想で、innovationを行うためのBusinessModel考察Blog

Business#purpose

しばらくは、Businessモデルの各fieldについて考えながら、モデル自体をブラッシュアップしていこうかと思います。

初回は、purpose=目的から。

まず、目的と目標は分けて考えましょうということが多く言われています。

目的は、目指すべきもの。
目標は目的を達成するために、クリアすべきものって感じでしょうか。

インフラ型の企業、例えばインターネット回線を提供している、企業であれば、

目的: 世界中のどんな人でも、インターネットに接続できる社会を作る。
目標: 日本に回線を全部引く。低所得者でも使えるように、コストを下げる。

というような感じでしょうか。

さて、purposeで押さえておくべきことは、
そのビジネスがどのタイプなのかということです。

例のビジネスモデルジェネレーションには、その基準に3つを取り上げていました。

  1. 製品イノベーション型(製品品質を最大化)
  2. カスタマーリレーション型(お客さんとの関係を最大化)
  3. インフラ型(お客さんの数を最大化)

です。

例えば、インフラ型のエンジニアと、カスタマーリレーション型のサポートセンターが一緒になっている会社があるとします。

このとき、カスタマーリレーション型のサポートセンターからは、もっとこうしたらお客さんのためになるんじゃないかという提案が当然でてきます。
ただ、インフラ型のエンジニアは、世界中の多くの人に安価で製品を届けたいと思っているため、お客さんの個別事情は黙殺しないと整合性がとれなくなります。

そこで、目的の違いによる対立構造ができてしまいます。
こんなミスマッチを防ぐためにも一番最初に目的はハッキリさせておいた方が良いと考えています。

各タイプについて、さらに詳しく考察します。

1. 製品イノベーション型 (value型)
新しいValuePropositionを想像するタイプです。

代表は、アップルでしょうね。

小話です。
ジョブズは、一時アップルを追い出されていました。
当時のアップルは、マイクロソフトとのシェア争いを繰り広げ、完全な敗北状態でした。
で、再度ジョブズをアップルに復帰させようということになりました。

このとき、ジョブズは、『アップルが勝つためにはマイクロソフトを負かさないといけないのならば、アップルは負けるだろう』という趣旨の発言をしています。

これは、アップルはインフラ型の企業ではなく、製品イノベーション型の企業であることを意味しているんじゃないかなと思います。

製品の価値を最大化することが目的になるで、アップルの商品は、別に安くないですしね。

ミシュランで三ツ星をとるような、高級レストランもこのカテゴリーになるかと思います。

2. カスタマーリレーション型 (cr型)
お客さんとのリレーション(cr)を強化していくタイプです。

コンサルや、受注型のシステム会社がこのカテゴリーかと思います。
個人的にはあまり興味がないカテゴリーですね。

3. インフラ型 (cs型)
コストを最小限に抑え、世界中の人に安く提供するタイプです。

ネット系の企業に多いタイプだと思います。Googlefacebookもこのタイプかな。
チェーン店系の飲食もこのカテゴリーかな。吉野家とかのインフラ型の企業が、最高の品質のための、最高級レストランとぶつからないのも目的が全く違うからでしょうね。

と、こんな感じで、ビジネスが進めば進むほど、異なる指向のメンバーが集まってしまうと、
目的が違うため、どんどん乖離がおこってきます。

そのため、一番最初に目的はハッキリさせておきましょう。
(Unbundled Business Modelという項目ではスピンオフさせましょうという内容が書いてありますが。。。)

以上、まとめです。

  1. まずは目的(purpose)を決定する
  2. 目的(purpose)は3つの、パターンのうちどれかを選んだ方が良い

で、今回の考察を経て、Business Modelはこんな感じになりました。

class Business < Model

  # 名前
  field :name, type: String

  # ## 目的 
  # 目指すべきもので最初にきめるもの
  # value: innovation
  # customer: customer_relationship
  # cr: infrastructure
  field :purpose, type: {name: String, type: String}
  validates :purpose.type, inclusion: { in: [ :value, :customer, :cr ] }

  # 価値
  field :value #=> ValuePropositions カスタマーへの価値。何を本当に求めているんだろう?何にお金を払ってくれているんだろう?

  # お客さんのこと
  field :customer #=> Customer Segments お客さん。サービスの価値を伝える相手は誰なのか?
  field :ch #=> Channels チャネル。お客さんにどうやって価値を伝えるのか?
  field :cr #=> Customer Relationships お客さんにどうやって継続利用してもらえるんだろうか?
  field :rs #=> Revenue Streams お客さんからもらえる報酬。

  # 自分たちのこと
  field :kr #=> Key Resources 自分たちの持っているものや人は何があるのか?何が使えるのか?何が足りないのか?
  field :ka #=> Key Activities メインでやっている活動は何か?
  field :kp #=> Key Partners 協力してくれるパートナーさんは誰か?
  field :cs #=> Cost Structure 価値を提供するためにかかる費用。

end